小日向京のひねもす文房具|第百三十八回「ゼブラ flos(フロス) デスクペン」

小日向京のひねもす文房具|第百三十八回「ゼブラ flos(フロス) デスクペン」

出向いた場所で伝票に住所を記入したりするさい、そこへ置いてあるボールペンを使った時など「これは良いペンだなあ…」と思う筆記具が時折あるものです。
こちらのゼブラ flosがそのひとつでした。置いてあったのは百貨店やホテルで、いいなと思うと「あっ、またこのボールペンだ!」となり、いったいどこのものなのだろう…となって、ゼブラとわかり検索したら、flosという商品と知った次第。

0.7mmの油性ボールペンで、ペンスタンドが付属しています。
こちらはグラスクリアという軸色で、他にグラスブラックとグラスブルーがあり、スタンド色もそれぞれに違っていて、

小日向京のひねもす文房具|第百三十八回「ゼブラ flos(フロス) デスクペン」

このようにグラスクリアのスタンドは、一見ブラックのように見えてその実、深みのあるブルーがうっすらと透ける色みとなっています。この風合いがとても良い!

小日向京のひねもす文房具|第百三十八回「ゼブラ flos(フロス) デスクペン」

スタンドに立ててみた様子はこの通り。すっくと立って、軸を手にする時もスタンドに戻す時もサッとこなせ、安定感のある使い心地です。

こうしたデスクペンは前述のようなお店やホテル、またオフィスなどで使われることが主ですが、これを家にも用意すると大変便利です。
名称の通り机の上に置くのはもちろん、電話器の隣りに、玄関に、また台所や居間に、「何か書くものない?」ということがありそうな場所に置いておくと、効果てきめん。
何か書くもの…あったあったこれこれ、という小さな満足感が積もり積もって「書きたい時にペンがすぐないこと」にたいするストレスがぐっと軽減します。
まあ文具好きの私たちにとっては、あるかないかよりも「どれで書くか」が主題となってはいますが…笑。
しかしその「どれで書くか」という主題にとっても、このボールペンは十分に選択肢のひとつとなり得ます。
替芯は、ゼブラのラバー80やニューハード、タプリなどと共通するH-0.7芯。事務系ボールペンで書き慣れた芯が、flosの軸でいっそうほどよい重心バランスの筆感へと変化します。
付属芯のインク色は黒ですが、H-0.7には他に青・赤・緑もあるので、その場に合ったインク色に挿し替えてみるのも一案ですね。

小日向京のひねもす文房具|第百三十八回「ゼブラ flos(フロス) デスクペン」

黒インクで書いたところは上の通りです。NAGASAWAオリジナルのM5システム手帳・マイポケ5リフィルに書きました。
たとえば家で、鞄から手帳を出し読み返している時に、鞄のペンケースや胸ポケットのペンがすぐそこにあったとしても、flosがあればそのアクセスは最速。
とかくボールペン(や鉛筆、シャープペンシルなども)は色々なところに置いて何本も同時使いすることが常というところ、そのひとつがスタンドに立って存在しているだけで、書くことへの取り組みようがずいぶん変わってきます。
書くチャンスまでもが立体的になるような。この気分の軽さは快適なことこのうえありません。

小日向京のひねもす文房具|第百三十八回「ゼブラ flos(フロス) デスクペン」

軸をまじまじ見ると、樹脂の中に金属軸が入っている作りで、この透明感も心地良し。すらりとした流線形で、握り心地やグリップ感も抜群です。

小日向京のひねもす文房具|第百三十八回「ゼブラ flos(フロス) デスクペン」

天冠部はノックするためのものではなく、デザインによるものです。この樹脂→金属部の切り替わり具合と、樹脂に浮かぶ「ZEBRA」の刻印が涼しげ!
良いデザインだなあ…と手にするたび惚れ惚れします。
もはやこれはスタンドごと持ち歩き、喫茶店のテーブルででも立てて置いておきたい…と思うほどでした。

こちらを小日向はよく、気軽に使ってみて…というカジュアルな贈り物にしており、その後「なんか知らんけど、よく使う。便利!」と言ってもらうことが多いです。
家に、仕事場に、flosを立ててみてはいかがでしょう。
きっと役立つことと思います!

小日向 京(こひなた きょう)

文具ライター。

文字を書くことや文房具について著述している。

『趣味の文具箱』(エイ出版社刊)に「手書き人」「旅は文具を連れて」を連載中。

著書に『考える鉛筆』(アスペクト刊)がある。

「飾り原稿用紙」(あたぼうステーショナリー)の監修など、文具アドバイザーとしても活動している。

小日向京のひねもす文房具





小日向京のひねもす文房具|第百三十八回「ゼブラ flos(フロス) デスクペン」