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小日向京のひねもす文房具|第八十回「ライフ マージンノート A5 横罫」


小日向京のひねもす文房具|第八十回「ライフ マージンノート A5 横罫」

ライフから昨年発売となったマージンノートは、商品名を「MARGIN」といいます。
マージンとは「余白」の意味。ワープロでの余白設定機能でなじみ深いのではないでしょうか。また、何かから何かを差し引いたものを意味し、原価と売値の差額である「利ざや」や「手数料」を示すこともある言葉です。

「マージンが付いている紙」といえば、黄色い紙に青の横罫線×左寄りに赤の縦線が入った「リーガルパッド」が知られています。赤の縦線を境に左のエリアがマージン部分で、そのスペースに見出し番号や補足を書くわけです。
他にもレポート用紙やノートなど、これまでにもマージン付きのものはありました。今、ライフがこの製品を売り出した背景には、

◆申し分なく良質な紙で快適な筆記をしつつ
◆マージンの機能性を活用して、手書きの利点を実感し
◆ハンディなノートサイズが使いやすく
◆デザインはシンプルで洗練されている

というものが求められていたのだと想像します。
今回はマージンノートからA5・横罫を見てみましょう。
クラフト紙の表紙には、背と同色の「MARGIN」のロゴが。冒頭写真の紺色の背+ロゴの「横罫」の他には、黄色の背+ロゴの「方眼罫」、赤色の背+ロゴの「無地」の3種類がそれぞれB5とA5サイズで展開されています。

小日向京のひねもす文房具|第八十回「ライフ マージンノート A5 横罫」

マージンは、赤線です。横罫は6mm罫。上写真の書き込みは『趣味の文具箱 vol.39』の「旅は文具を連れて」で星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳を紹介した記事、p.13に掲載したものです。記述にはラミー インポリウム ローラーボールを使いました。
このようにして、左ページならワインの名を書いてマージンには色の種別を、右ページならマージンにはワインに合わせた料理やメイン素材を、と「概要・付記」を書いておくのに役立つのがマージンです。
それらをマージンに書く狙いは「あとで読み返す時にわかりやすくするため」。書いた内容を把握し、検索性を高めるためには記述時からの「仕込み」がものをいい、マージンはその仕込みを簡単に行えるスペースなのです。

マージンノートの本文用紙は、ライフのLライティングペーパー ホワイト。
「書く」「触る」「見る」という紙の原点を追究したパルプ紙で、紙の風合いと書き味に促されるようにして「頭の中の考え」を引き出せる感覚です。そこにマージンの余白がまさにうってつけの組み合わせ。

Lライティングペーパーには、簀目(すのめ)レイド模様の透かしがうっすらと入っています。この透かし模様は、簀目の規則的な模様が光の反射を軽減させるという機能も担っているのだそう。
インクのにじみや裏抜けにも強い用紙は、書く筆記具を選びません。

小日向京のひねもす文房具|第八十回「ライフ マージンノート A5 横罫」

上の写真は、万年筆で書いたところです。書き味快適。快適すぎる!
簀目レイド模様は光にかざすとなんとか確認できるほどの薄さなのですが、確かに書いている時に光の反射を軽減させていることを感じ、長時間記述をしても目が疲れることはありません。
そして万年筆試し書きのお約束、書いたページを裏返してみると…▽

小日向京のひねもす文房具|第八十回「ライフ マージンノート A5 横罫」

裏抜けもありません。
この瞬間。なんだかもうひと仕事終えたかのような達成感を抱けて、嬉しいですよね(泣)

小日向京のひねもす文房具|第八十回「ライフ マージンノート A5 横罫」

今回マージンノートについて書くための特記事項メモも、マージンノートに書いてみました。
使ったのはカランダッシュの2mm芯B×フィックスペンシル、そしてトンボ鉛筆8900V(赤鉛筆)、同8900P(青鉛筆)です。
メモを書いたら、マージン部分に概要を記し、記事に書くべきことを列挙します。写真候補も付記。こうした「先に目に入ってきてほしい」補足事項を書き込むために、マージンは最強です。

マージンスペースはノド・小口から平均34〜35mm。各ページを計ってみたら、最短32mm、最長37mmでした。これはノート造本で裁断にトンボを設けているための誤差でしょう。
ノートの開きも良し。160ページの紙束を、繰り返し開閉してもへこたれることのない綴じ製本です。

お気に入りの筆記具で、考えごとを好きなだけするための舞台がマージンノート。
ガンガン使い込む喜びごと満喫しましょう!

小日向 京(こひなた きょう)

文具ライター。
文字を書くことや文房具について著述している。
『趣味の文具箱』(エイ出版社刊)に「手書き人」「旅は文具を連れて」を連載中。
著書に『考える鉛筆』(アスペクト刊)がある。
「飾り原稿用紙」(あたぼうステーショナリー)の監修など、文具アドバイザーとしても活動している。

小日向京のひねもす文房具

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