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小日向京のひねもす文房具|第九十九回「ぺんてる ボール Pentel 45周年限定7色セット」


小日向京のひねもす文房具|第九十九回「ぺんてる ボール Pentel 45周年限定7色セット」

1972(昭和47)年にぺんてるが発売した水性ボールペン「ボール Pentel」は、今年で発売45年を迎えるロングセラーです。
ぺんてるは、1946(昭和21)年に「大日本文具株式会社」の名で画材メーカーとして設立。社名を「ぺんてる株式会社」としたのは、1970(昭和45)年のことでした。その名の由来は絵具・クレヨン・パスなどで絵を描く「ペインディング」と、固形描画材の「パステル」の語を合わせたこと、また筆記具の総称である「ペン」と、伝える・表現することを示す「テル(Tell)」の意味を含めたことなのだといいます。

ぺんてるの沿革から過去の製品を見ると、
1955(昭和30)年に「ぺんてるくれよん」発売
1960(昭和35)年にシャープペンシル用の「ハイポリマー芯」開発
1963(昭和38)年に「ぺんてるサインペン」発売
そして1972年のボール Pentel発売のあとには、
1976(昭和51)年に「ぺんてる筆」発売
…と、現在も文具店に並ぶロングセラーが様々にあります。本当に凄い。
ボール Pentelは丸みのあるペン先と太めの描線が特徴の水性ボールペンで、ゲルインキボールペンの登場から超極細芯が人気となった昨今、ともするとシャープな極細製品に埋もれてしまいがちなところ、今もなお生産を続けており、陰ながらエールをおくる逸品でした。

そのボール Pentelに今年、45周年限定色が発売されました。これは気になる…とナガサワ文具センターへ行く日を待ちわびていたさなか、なんと突然いただいたプレゼントが上の写真の45周年限定7色セット!
「7色単体販売もあったのだけど、どのみち小日向さん全色欲しいんじゃないかなと思ったので」との贈り主の弁。さすがわかっていらっしゃる…感涙です。文具のプレゼントというのは、なんと嬉しいものなのでしょうか。

小日向京のひねもす文房具|第九十九回「ぺんてる ボール Pentel 45周年限定7色セット」

通常軸は写真下。鮮やかでつやつやなエメラルドグリーンがトレードマークですよね。そこにシルバーの刻印で「ボール Pentel」と書かれた独自書体も愛らしく。限定軸のほうの質感はわずかにマットがかっており、刻印は黒となっています。そして通常軸には「JAPAN」とありますが、限定軸は「FRANCE」。こちらは意外にもフランス製なのですね!
いつも見慣れたこの形が、違う軸色になっている姿はキュートなことこのうえなし。そして、通常版を踏襲してのことか、インキ色=軸色ではなく、クリップ上部と尻軸の部品でインキ色を示しています。

小日向京のひねもす文房具|第九十九回「ぺんてる ボール Pentel 45周年限定7色セット」

通常版を振り返ってみましょう。インキは黒・赤・青と3色あり、キャップを外すとスラッとした形を表すペン先と、乳白色の芯先、そしてそこにじんわりとしみ出すインキ色がボール Pentelの真骨頂です。
この書き味がまろみあふれて心地良し! 写真では比較的ザラザラ感のあるラフスケッチ用紙に書いていますが、紙質を変えることで筆感や描線が如実に変化するのも、ボール Pentelのおもしろいところです。走り書きにもスムーズで、凹凸のある紙の上では芯先がフカッとのって、ボールの安定感も増します。
そして限定7色は。

小日向京のひねもす文房具|第九十九回「ぺんてる ボール Pentel 45周年限定7色セット」

黒・赤・青・緑・橙・茶・紫インキとなっており、黒・赤・青インキは通常版と同様のように見えますが、軸色が変わるだけでずいぶん書いている時の印象も違います。それぞれのインキ色と組み合わせた軸色が遊び心満載!
特に、緑インキ×ベージュ軸のビンテージなオフィス文具を彷彿させる色調と、橙インキ×ライムグリーン軸のポップな組み合わせが素敵だな…と感じました。

これはさらに他の色も出していただきたい!!
マゼンタピンクや、蛍光イエローや、通常版の軸色そのものなエメラルドグリーンなど…ぺんてるサインペンのような多色展開になることを切に願うところです。

それでも、このロングセラー筆記具の45周年を期間限定軸で祝うのもまた味わい深いもの。
今後ともボール Pentelが50周年、100周年を迎えることを祈りつつ、なめらかな書き味を楽しみたいと思います。
ボール Pentel 45周年限定軸、売り場でぜひチェックなさってみてください!

小日向 京(こひなた きょう)

文具ライター。
文字を書くことや文房具について著述している。
『趣味の文具箱』(エイ出版社刊)に「手書き人」「旅は文具を連れて」を連載中。
著書に『考える鉛筆』(アスペクト刊)がある。
「飾り原稿用紙」(あたぼうステーショナリー)の監修など、文具アドバイザーとしても活動している。

小日向京のひねもす文房具

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