この美しいペンはいったい…! と一目で心奪われてしまうのが、itone.のガラスペンです。
流線形のガラス筒の中には花が一輪とじ込めてあり、手にすれば視界に愛らしい花が彩られます。こんな素敵なガラスペンを作っているかたは、どなたなのでしょう。
itone.のデザイナーは、yuu(ゆう)さん。2000年よりニットや服飾小物の製作を始められ、2004年からはガラスワークの製作にも取り組まれて、2006年には自身のアクセサリーブランド「yurabi」を展開。2015年から新たに「itone.」が加わり、そちらのブランドで2016年から製作されているのが、このガラスペンです。
作品はすべてが一点物で、手づくりのぬくもりを伝えてくれます。
それらのブランド作品を受注・販売するネットショップ「itone-to(イトネと)」から、今回itone.のガラスペンがNAGASAWA梅田茶屋町店に並ぶこととなりました。
上の写真は「glasspen shikisai-hana」という製品名で、強度の高い耐熱ガラス・ボロシリケイトガラスに、スターフラワー(生花のドライ)が封じ込まれています。
美しいガラスペンから、さらに2点を見てみましょう!
こちらは「glasspen shikisai-tayori」。ガラスの中にはジルコニアと紙筒が入っており、「ありがとう」「Happy」「Smile」「Happy Birthday」「Happy Wedding」といった言葉が書かれています。
贈りものにもぴったりのガラスペンで、あたかも砂浜に流れついた小瓶のメッセージのようですよね…心躍ります。
そしてこちらは「glasspen hanano-tayori」です。ガラスの空間はさらに大きく、中にはかすみ草の花束が。
かすみ草にはレッドとブルーがあり、ドライフラワーのサイズや形が一つずつ異なるのも魅力です。
itone.とは「糸の音(ね)」の意味。yuuさんは糸の奏でる音に無垢や純真を感じ、無邪気さや自由さを忘れることのない姿勢が「自分らしさ」なのだという世界観を「itone.」の言葉や作品に込めています。
その音色は空想上のものをイメージしているとのこと。
糸の音とは、どのような音色だろう…と想像してみると、自分なりの理想の音がおぼろげながら心に浮かんできます。
そしてitone.のガラスペンを手にとって、好みのインクを紙へ伝わせてみると、自分だけの糸の音が聴こえてくるのではないでしょうか。
このitone.ガラスペンフェアは、梅田茶屋町店の店長が作品や世界観に惚れ込み、yuuさんに連絡を取って実現の運びとなったそうです。
フェアは2018年5月15日(火)から6月30日(日)まで開催されます。
皆さまぜひNAGASAWA梅田茶屋町店へお越しください!
小日向 京(こひなた きょう)
文具ライター。
文字を書くことや文房具について著述している。
『趣味の文具箱』(エイ出版社刊)に「手書き人」「旅は文具を連れて」を連載中。
著書に『考える鉛筆』(アスペクト刊)がある。
「飾り原稿用紙」(あたぼうステーショナリー)の監修など、文具アドバイザーとしても活動している。