マスキングテープを切る道具は、第百三十六回で書いた「コクヨ カルカット クリップタイプのマスキングテープカッター」を購入いらい重宝にしていて、すっかり手でちぎる習慣も薄らいでいました。そちらはさらに買っては、知人へのプレゼントなどにもして喜ばれています。
そんな折、またマスキングテープを切る関連の見つけものが。
それがこちらの「はさみつきマステタワー KIRUNO」です。
箱に入った状態からすでに、良さがひしひしと伝わってくる! さっそく見てみましょう。
KIRUNOは、はさみがマステスタンドも兼ねているという優れもの。
軸にマステを通して重ね、その軸から取り出したはさみでマステを切ることができるという作りです。
上部を引き出すと、自然に内部が外れて広がり始めます。
広がって、はさみになりました!
このはさみは、サンスタープングのスティック型はさみ「スティッキール」がベースとなっています。違いははさみを収納する鞘(下部)がスタンドになっている点と、刃の形状。2枚の刃が重なり合う内側面に段差をつけてあり、刃の接する面が小さくなるため、テープの粘着のりが刃につきづらくなるという効果があります。
よく考えられている…!
マステを5個、通してみました。この重なった姿にときめく…写真は幅15mm・内径30mmのNAGASAWAオリジナル・Kobe Masteをメインに通しています。
こちらは比較的内径大きめのマステですが、内径は15mm以上から入るので、小巻のマステも通せるのが嬉しいところ。
重ねる高さについては、幅15mmのマスキングテープの場合、6個までが適量とメーカーは推奨しています。
確かに、上の5個重ねの写真を見ると、まだいけそうですね。
では、7個ではどうか。
7個だとさすがにはさみの上部まで到達しかかっており、盛り盛り感満載ですが、もう1個くらいいけそう…? いやいや、このくらいにしておいたほうが良さそうです。
上の写真ではマステタワーの高さが出ていないので横にしますと、
この通り、重なったマスキングテープの柄に気分が上がります!
ここからマステを使いたい時にははさみを取り出し、マステをこのまま引き出して、はさみでカット。とっても簡単かつスタイリッシュです。
はさみはもちろん他の用途にも使えるので、ちょっと切りたい…という時にもサッと出せて具合良し! 洋服や小物を買った時のタグを通してあるPP紐を切りたい時など「はさみ……ここにあったよね〜」と嬉しくなります。
技ありなのが、スタンドの底部分です。このようにすべり止めがあり、置いた場所にしっかりとホールドされるので、マステを通したまま引き出してカットする動作も快適。
…これはひとつとは言わず、タワーをいくつも並べたくなりませんか…?!
こちらのカラーは、ライトバイオレット×ミントグリーン。
他に、
ピーチ×ピンク
イエロー×ライトブルー
ホワイト×グレー
と4色あるので、タワーにしたいマスキングテープ柄とコーディネートしてみるのも楽しいですね。
置けばコンパクトでさりげないマステギャラリーにもなって、いいことたくさん!
机上の彩りと利便性のために、加えてみてはいかがでしょうか。
小日向 京(こひなた きょう)
文具ライター。
文字を書くことや文房具について著述している。
『趣味の文具箱』(エイ出版社刊)に「手書き人」「旅は文具を連れて」を連載中。
著書に『考える鉛筆』(アスペクト刊)がある。
「飾り原稿用紙」(あたぼうステーショナリー)の監修など、文具アドバイザーとしても活動している。