竹内直行室長の発案で、神戸の色彩を万年筆インクに表す「Kobe INK物語」が発売されたのが2007年のことでした。
色数を重ねるにつれて、神戸はこれほどまで名所と色彩にあふれる街なのだと感嘆しつつ、神戸を訪れることがいっそう楽しみになり、自分にとっても愛着を抱く土地となりました。
発売から13年の歳月を経て、2020年9月4日(金)に100色目に当たるKobe INK物語が発売されます。
その記念すべき100色目は、あの台湾の「誠品書店」とのコラボレーション。なんと同時に3色発売&ナガサワ文具センターと台湾の誠品信義店での同時発売となります!
2020年9月4日(金)~21日(月)、誠品信義店 3階Forumで開催されるイベント「Supertry書寫超試」にKobe INK物語も出品。
そのイベントではインク・筆記具などに加えて、誠品書店が日本の「九ポ堂」のメインビジュアルで数々のメーカーによる文具を販売、その中にKobe INK物語の新色2色もあり、ラインナップに彩りを添えています。
というわけで新色3色は、
◆台湾 阿里山グリーン(誠品書店とのコラボレーション)
◆茜雲インク─あの日の夕焼け─(誠品書店・九ポ堂とのコラボレーション)
◆星屑インク─流れ星の夢─(誠品書店・九ポ堂とのコラボレーション)
となっています。
さっそく色を見てみましょう。
阿里山は台湾の嘉義県にある山脈で、見事な眺めと神秘的な森林で知られる名所です。なかでも樹齢1000年を超えるものも含む台湾檜(紅檜)や、刻々と変わる空の景色は圧巻。森林、湖水、動植物、土壌、微生物…それらすべてが均衡を取り合って、豊かな自然が保たれるさまを描いているようなグレイッシュグリーン色が、この「台湾 阿里山グリーン」です。
続いて九ポ堂インク2点には、それぞれに愛らしい二つ折りのしおりが付いています。
その内容は、インクをめぐるショートストーリー。
「茜雲インク─あの日の夕焼け─」には、ノスタルジックで微笑ましく、心温まるお話が。
「星屑インク─流れ星の夢─」には、夢の出来事のようにファンタジックなお話が。
読後にインクで綴ってみると、それらの色みをいっそう楽しめること間違いなしのしおりです。
九ポ堂は『活版印刷と「少し不思議な」紙雑貨』と謳い紙製品を作るショップ。屋号の「九ポ」は、活字の9ポイントを意味するのだそうで、「架空商店街ハガキ」や「雲の上郵便局シリーズ」のマスキングテープ・一筆箋、また「空想採集帳」など、物語性豊かな製品が揃います。今回の誠品イベントでも「少し不思議な架空のライティングラボラトリー」という設定で、会場は「研究」「実験」「採集室」のテーマで構成されるとのこと。
行きたい! 行きたかった!
台湾の方々は、どうか満喫なさってください。(こちらはハンケチを噛みつつネット検索いたします…)
3色ともとても綺麗な色なので、筆でも塗ってみました。
右はアシュフォードのHB×WA5サイズ・スケッチリーフ
左はHAGURUMA(羽車)のMicro5 サイズ・コットンペーパー
に、ぺんてる筆を使用。
色を重ねた雰囲気も良く、このリフィル筆塗りは万年筆インクでの定番行事となりそうです。
Kobe INK物語100色到達を記念して、ただいま店舗ではKobe INK物語をお求めの方にゴールドのステッカーを配布中。数に限りがありますので、どうかお早めに!
これからも続く新色も、神戸にまた訪れる日も楽しみに、インクと戯れたく思います。