昨年の年末に、セーラー万年筆 天応工場に寄せて頂いてから半年以上を要し2009年発売させて頂いた「PEN Style MEMO 【改】」の後継万年筆が間もなくデビューいたします。
天応工場の皆様にご無理を言って幾度となく試作を繰り返してきました。
最初に取り掛かったのは、尾栓の改良からスタートいたしました。初代の改は、尾栓より2mmほどコンバーターを出しマフラーが出ているイメージで作り込みしました。
今回の尾栓は、飛び出すコンバーターマフラーのイメージからテールランプをイメージする事にいたしました。
テールランプのように見えるためにはコンバーターのネジ部分を赤い素材に変更する事が必要となり一つ目の大きなハードルが待ち受けていました。
自分自身で試作品を作ってみようと試みました。三菱鉛筆の顔料インクマーカーの「ポスカ」で着色してみると・・・なかなかの出来栄えに「いいね!」と納得の試作品作成にご満悦になりました。
天応工場へ早速相談の連絡を入れコンバーターのネジ部分の赤色に仕様変更をお願いさせて頂きました。天応工場からの返事は「???」「意味ありますか?」「やってみますけど・・・」とつれない返事でした。
1週間程経過したでしょうか?ようやく出来上がってきました。送られた箱を開けて万年筆装着いいたしました。何か物足りない感があり何がたりないだろうと自問自答日々が続きました。
インターネットでテールランプの画像を見ても何が足りないのか?良いアイディアは想い浮んでこずとうとう暗礁に乗り上げしました。妥協してこの仕様でいこうか?とも思いました。
ふとした時に黒の尾栓と透明マットの尾栓を一つのパーツにしてみては上手くいくのでと思いつきました。神戸で打ち合わせがあり天応工場の方に相談してみると・・・・
「組み合わせた部品を作ってみましょうか?」と二つ返事でご快諾して頂きました。
「出来た!! 万歳!!」思い描いたテールランプをイメージする尾栓が出来上がってきました。頭の中で中島みゆきさんのヘッドライト・テールライトが流れ出しました。
真鍮の胴軸(今回は、ネジ切部分まで伸ばしました) 尾栓(テールランプ部分黒・透明パーツ)コンバーター(ネジ部分の色変更)とようやく輪郭が見え初めてきました。
残るは、大先(首軸と蓋・蓋栓)クリップ・ペン先の仕様変更です。心臓部分の仕様変更が最後まで残っていました。
ナガサワオリジナル万年筆 Pen Style【改Ⅱ】誕生 第二話はこちら