セーラー万年筆から新製品、『伝統漆芸 彩雅(いろみやび)万年筆』がまもなく発売されます。
ボディにエボナイトを使用し、漆の表面が石の肌のように凹凸になる漆芸技法「石目塗」で色漆を何度も塗り磨き仕上げがされております。
ペン先には超大型の21金ペン先を搭載した重厚感のある一本です。
彩雅(いろみやび)とは
彩雅(いろみやび)は、日本の伝統的な『彩』とおくゆかしい美しさ『雅』を色漆で表現した筆記具シリーズです。
(セーラー万年筆 プレスリリースより引用)
色名の説明
淡香(うすこう)… 香木で染めたことに由来し、平安時代に愛好された上品な色
蘇芳(すおう)… 『延喜式』にも記述がある伝統色で平安貴族に愛用された高貴な色
深藍(ふかあい)… 『勝色』として武家に好まれた威厳を感じさせる色合い
千歳緑(ちとせみどり)… 『永久不変』や『不老長寿』といった縁起の良い意味が込められた色
製品仕様、販売価格
製品仕様
ペン先:21金、超大型
ペン先仕上げ:バイカラー
蓋・胴・蓋栓・大先:エボナイト材、漆塗り
金属部品:金メッキ仕上げ
本体サイズ:φ20×153.5mm(クリップ部含む)
本体重量:32.0g
パッケージ:桐箱(156×207×49mm)
付属品:桐箱、真田紐、クリーニングクロス、カートリッジインク、(ブラック)2本、万年筆用インク吸入器コンバーター1個、万年筆品質保証書、取扱説明書、万年筆使用説明書
販売価格
165,000円(税込)
字幅ラインナップ
M(中字)/ B(太字)
発売日
2020年12月5日 発売予定
技法と作者紹介
加賀塗とは
加賀塗は、漆器の特性である堅牢さや優美さを高めながら、他の漆産地でみることのできないほどの数多くの創造性豊かな漆器を造り出しています。
当製品に施されている加賀塗は、加賀市在住の30年近く漆芸に携わっている作家、小林已眞氏の作品です。
漆芸技法「石目塗」とは
石目塗は、漆の表面が石の肌のように凹凸になる漆塗りの技法です。
細かい石目になるものは、漆を塗った上に「炭の粉」や「乾漆粉」を蒔いたもので、その上に漆を塗って磨き出します。
また漆は空気中の水分を吸収することで固まる性質のため、乾燥には数日から数週間かかる故に漆芸品の完成までには数ヶ月を要します。
当製品は、万年筆本体のエボナイトに下処理を施す漆を塗り、その上に下塗りの漆を塗った後、色漆と同色に作成した乾漆粉を蒔き、抑えに仕上げ漆を塗ります。
その後、仕上げの色漆を何度も塗り磨いた逸品です。
創作漆芸作家 / 小林 已眞氏 プロフィール
石川県加賀市生。
石川県立輪島漆芸技術研修所卒業
伝統工芸士 角出俊平氏へ弟子入後、蒔絵師 小林正男氏へ弟子入り
2007 年 小林漆芸工房 代表
カナダ、ケベック博覧会にて作品展示及び蒔絵実演
ニューヨークにて蒔絵装飾パネルを展示
2007 年、外務省要請、ドミニカ共和国、フェルナンデス
大統領へ贈呈品の寄贈
日本工芸会 所属