小日向京のひねもす文房具|第三回「NAGASAWA PenStyle キップ 7本差し マルチロールペンケース」

NAGASAWA PenStyle キップ 7本差し マルチロールペンケース

触れたその瞬間から、これまでずっと愛用してきたもののように手になじむ、ナガサワ文具センターオリジナルのキップレザーシリーズ。
ブックカバーから書類ケース、小銭入れなど、あらゆる商品が展開されています。

このシリーズはキップレザーのしなやかな手触りの良さに加えて、裏面にはエクセーヌという素材が使われています。エクセーヌは東レが開発した繊維で、その原糸はわずか422g分で地球から月までの約38万kmに至るという驚きの細さ。きめの細かなスエードタッチの繊維は、ファッションやインテリアファブリックに多用されていますが、私たちになじみ深いのは「眼鏡拭き」かも知れません。極細の繊維は研磨力に優れ、ガラスや樹脂の表面をピカピカに輝かせてくれます。

ということは…ペンケースで出し入れするごとに内側のエクセーヌがペン軸をつやつやに磨いてくれるのです。
薄手になめしてある革は軽く、筆記具を快適に持ち運ぶことができます。

小日向は数年前に、10本差しロールペンケースを購入しました。
くるくると巻いて紐で結ぶと、そのまま机で自立する便利なペンケースです。
買ったその日から愛着が湧いて、今日まで一日たりとも持ち歩かなかったことはありません。
当初「5本差しにするか、10本差しにするか」で大いに悩み、その時には筆記具を6〜7本持ち歩くことが常だったため、

「5本差しにして、持ち歩く筆記具 を5本以内に見直したらどうか」
「いやいやそれなら10本差しにしても、数本分は空きにしておいたって良いのだから、余裕を持たせて使ってはどうか」
と考えること数十分。
結果「大は小を兼ねる」ということで10本差しのほうにしたわけです。

したわけですが……。
大は小を兼ねるどころか、大なら大なぶんだけ万年筆を入れようではないか。となり、「10本全埋まり」したらしたで今度は巻いた時の隙間に細軸ボールペンまで挟みはじめ、超太巻状態で持ち歩く始末。あげくの果てに、
「10本差しじゃ足りないから、5本差しも欲しい!」
となったのでした。

ああ早う5本差しを…と思っていたら、なんと新しく7本差しが発売になったというではありませんか。
てぇへんだてぇへんだ! と江戸中を駆け回ろうという局面に相成った。
その7本差しマルチロールペンケースの細部を見てみましょう。

NAGASAWA PenStyle キップ 7本差し マルチロールペンケース

7本差しは、10本差しと同じ大きさで、減った3本分のスペースが上の写真のようなポケットになっています。
横と縦、二方向から入れられるポケット収納スペースは嬉しい!
ここにスマートフォンやメモ帳を入れれば、アナログからデジタルまでマルチに収納できる、という次世代ペンケースです。
前述のエクセーヌ素材がデジタルデバイスの画面やボディも磨いてくれて、申し分なし。
これまで小日向は、10本差しペンケースを折り返した内側の隅っこのほうでiPhoneのカメラレンズを拭いて写真を撮っていましたが、このポケット部分ができたことでエクセーヌエリアが大幅拡大。これは文具写真を撮る前にも欠かせないことです。

このロールペンケースは、名前の通り巻いて持ち運べるのが身上。7本差しの巻き方は10本差しの太巻型とは異なり、ポケットにものを入れると三つ折りになるかっこうです。
本体に付いている長い紐は、どのように結ぶべきか。

NAGASAWA PenStyle キップ 7本差し マルチロールペンケース

毎回使うたび紐をほどくだけでなく、上のようにするのもいかがでしょう。
ポケットの蓋の部分は、紐からスライドさせて挟みます。
結びかたは図の通りです。

NAGASAWA PenStyle キップ 7本差し マルチロールペンケース

また、ロールペンケースといっても巻くだけではありません。元の形の広げた長いままで鞄に入れても、鞄の中で他のA4書類に沿って一体化し、使いやすいのです。
広げた時のA4サイズ比較は以下の通り。

NAGASAWA PenStyle キップ 7本差し マルチロールペンケース

鞄から書類と目当ての筆記具をサッと出せるのも、スマートな仕草に決まりそうですね。
…なぜそんなに筆記具を持ち歩く必要があるのかって?
それは、心ときめかされるものたちといつも一緒にいたいから。
キップレザーシリーズの随所に取り入れられているカーブ豊かなデザインは、神戸のポートタワーをイメージしたものだそう。神戸に愛着ある人はもちろん、訪れる人にも神戸の街にまた行きたいな…と旅情をかき立てられるアイテムです。
ロールペンケースを鞄にしのばせ、今日も快適な文具時間を過ごしましょう。

今回紹介した商品はナガサワ文具センター公式オンラインショップでお求めいただけます。
「NAGASAWA PenStyle キップ 7本差し マルチロールペンケース」

小日向 京(こひなた きょう)

文具ライター。

文字を書くことや文房具について著述している。

『趣味の文具箱』(エイ出版社刊)に「手書き人」「旅は文具を連れて」を連載中。

著書に『考える鉛筆』(アスペクト刊)がある。

「飾り原稿用紙」(あたぼうステーショナリー)の監修など、文具アドバイザーとしても活動している。

小日向京のひねもす文房具




NAGASAWA PenStyle キップ 7本差し マルチロールペンケース