会議や行動予定表などでなじみ深い、ホワイトボード。
ホワイトボード用品といえばパイロットのものがよく知られていますが、他も各社様々な特徴のある品を発売しています。そのなかでも注目アイテムのひとつが、ステッドラーのホワイトボードマーカーです。
ステッドラーがホワイトボードマーカーを? と意外に思いつつも、上の写真の通りその色数は豊富!
そしてこちらの6色セットは、収納ケースが付いているのも嬉しいところです。
ホワイトボードまわりがすっきりまとまり、持ち運びにも役立ちますね。
いやーホワイトボードマーカーは持ち運ばんかな…と感じるかたもおいでかも知れません。
しかしこのマーカーは、色数や収納ケースのみならず、以下の通り大変優秀です。
◆ ドライセーフインク(特殊インクがペン先に薄い被膜を作って乾燥を防ぐ)が約48時間キャップを閉め忘れても大丈夫
◆ 芯先の形状には丸芯と角芯が用意されている
◆ 上の写真右手にある、別売インクが用意されており、簡単にインク補充もできる
この扱いやすさは「マイホワイトボードマーカー化」させたくなるほど。
特に、今回紹介する「角芯」がとても書きやすい!
キャップを開けてみましょう。
写真は4方向を見たところです。蛍光ペンのように芯が斜めにカットされており、線幅2〜5mmのバリエーションをつけられます。
つまり、縦太横細のスタブ系。
ペン先の平たいスタブ万年筆や、マジックインキ・マッキー・蛍光ペンなどで文字を書いた時に「線が安定して書きやすいな」と感じることがある、あの感覚で文字を書けます。
ホワイトボードに書く時には、「垂直のボード面に、立って書く」場面が多いものです。おまけにボード面がつるつるすべる! そんな状況下にスタブ型の角芯を使えると、書きやすさがぐっと高まります。
6色はホワイトボードの基本色・ブラック、レッド、ブルーの他に、グリーン、バイオレット、オレンジです。
角芯の太面と細面で書いてみました。
芯材は硬めでほどよい弾力があり、ボードのつるつる面に相性良し。
そして、このマーカーは消しやすいところも利点です。ホワイトボードマーカーにありがちな芯粉も出づらく、ボードの上に粉が残ったり床を汚したりすることがほぼありません。
文字を書くと、このような仕上がりです。書きやすいだけでなく、メリハリのつく縦太横細文字は、遠くから見ても判読しやすいことでしょう。
上の「会議」の「議」、「直帰」の「帰」は画数が多く、細部がつながってしまいがちなので、そうした部分は細い線を書ける側のみ使って縦線を書くのも一案です。
ケースは、蓋を開けて折り返すとスタンドになるのも良いところ。サッと出し入れできますね。
もういっそ、1本くらい胸ポケットに挿しておきたい気もしてきてしまう…。
インクが減ってきたら、補充インクで手軽に補充。インクは30mlたっぷり入っています。
キャップを開けて、インクの中央部分にペン先を差し込みインクを吸い込ませます。
ああ、簡単!
このグリーンの色合いをすっかり気に入り、補充インクも用意してしまったのでした。
冷蔵庫にホワイトボードを添えて食材在庫メモにしたり、玄関に置いて家族へのメッセージに使ったりする用途も多いことでしょう。そんな場所にもぴったりなマーカーです。
思えばマイホワイトボードマーカー化したくなるのだから、考えごとやアウトライン作成に使うのにも良いでしょうし、使う場面は随所にありそう。
書いたらスマートフォンで写真を撮っておけば、心おきなく消すことができます。
ひとり1本ずつ持ちたくなる、いやいっそひとり6色ずつ持ちたくなる、ホワイトボードマーカーです。
小日向 京(こひなた きょう)
文具ライター。
文字を書くことや文房具について著述している。
『趣味の文具箱』(エイ出版社刊)に「手書き人」「旅は文具を連れて」を連載中。
著書に『考える鉛筆』(アスペクト刊)がある。
「飾り原稿用紙」(あたぼうステーショナリー)の監修など、文具アドバイザーとしても活動している。