スタッフの佐藤です。
キャップレス万年筆をご存知でしょうか?
商品名としてはパイロットが発売している万年筆のことを指しますが、キャップレス(キャップ無し)という名の通り、ペン本体とキャップに分かれておらず、ボールペンのようにノックや軸を回転させてペン先が出てくる万年筆が広くこう呼ばれています。
このキャップレス万年筆は上でも挙げたパイロットや今年発売された「キュリダス」のプラチナ万年筆といった国産メーカーのものといったイメージが強いのですが、海外メーカーでも現在生産をしているブランドがあります。ドイツのLAMY(ラミー)がその代表的なメーカと言えます。
この記事ではLAMYのキャップレス万年筆「DIALOG3(ダイアログ3)」を紹介いたします。
・ダイアログって?
いきなり「ダイアログ3」と言われて1と2も気になる方もいらっしゃると思うので少し紹介しておきます。
ラミーオフィシャルサイトによると、ダイアログシリーズは「ラミーのコンセプトをより先鋭化するために、レギュラーモデルに比べて趣味性やデザイン性を高く設定したシリーズ」とあります。ラミーの技術とデザインが高いレベルで注ぎ込まれているようですね。
現在ダイアログシリーズは1~3まで生産されており、1はノック式の油性ボールペン2は回転式のローラーボール(水性ボールペン)そして3が万年筆という展開になっています。ちなみにダイアログ2は生産終了が予定されております。この記事を読んで欲しいと思ってくださった方がいらっしゃったらお早めの購入をお勧めいたします。
(奥から順にダイアログ1・2・3)
・商品仕様と書き心地
ダイアログ3のカラー展開は、パラジューム・ブラック・ピアノホワイト・ピアノブラックの全4色。ブラックはツヤなしのマットブラック、ピアノブラックはツヤのあるブラックです。
(この記事の1枚目の写真手前からパラジューム・ピアノホワイト・ピアノブラック)
ペン先は14金プラチナ仕上げ、字幅はEF(極細)・F(細字)・M(中字)・B(太字)の4種類。
インクはカートリッジとコンバーターがどちらも使える両用式です。
14金ペン先の適度な柔らかさと本体の重量が相まって筆圧いらずのか着心地が楽しめます。ペン先の方に重さがかかる低重心の設計です。
写真の商品はEF(極細)のペン先を使用していますが寝かせるとかなり太くなる研ぎ方になっています。
・ペン先の乾燥は?
キャップレス万年筆を購入する際にペン先の乾燥についてよくお問い合わせをいただきます。
ペン先の出てくる部分を見てみると、ペン先を収納する際にはシャッターが閉まるようになっています。これによってペン先が外気にさらされることはありません。
私もこの商品を実際に使っていますが2週間ほど使わないとペン先が乾いてしまうかな?といった感じです。保管状況によって変わってくるのはもちろんですが、乾きが早いという印象はありません。
・ペンの「太さ」の重要さ
これは商品説明とは関係ないのですが、もし良かったらやってみて欲しいと思って書きました。
万年筆を選ぶ際に1度ペン本体の太さに注目してみて欲しいのです。お手元にキャップレスタイプの万年筆があれば写真のようにバラしてみてください。
そしてペン先のついたユニットを持って文字を書いてみてください。
きっとシャリシャリと紙をこする感覚が強く書きにくく感じると思います。
極端な例ですが、軸が細くなればなるほどこの紙をこする感じが強く手に伝わります。
その後、ペンを元の状態に戻して書いてみてください。
全く同じペン先で軸の太さが(厳密に言うと重さもですが)変わっただけでこうも書き味が違うのかと実感していただけるのではないでしょうか?