小日向京のひねもす文房具|第四十一回「コレクト 情報カード 5×3 補助6ミリ罫」

コレクト 情報カード 5×3 補助6ミリ罫

以前の第二十六回「beside〈ビサイド〉ジョッター」で「5×3カードについて、また別の機会にお話ししたい」と申していた5×3カードのことを、今回書きたく思います。

上の写真のように1枚ずつバラになったカード状の紙は総称して「情報カード」と呼ばれています。大きさは名刺サイズやB6サイズなど各種あり、5×3サイズは「5インチ×3インチ」からきていて125ミリ×75ミリ。実際の5インチは127ミリ、3インチは76.2ミリなのでいくぶん小さいのですが、日本で作られている5×3カードはこのちょっと小さめサイズとなっています。

5×3カードは古くから図書館で蔵書目録を検索するために使われてきました。図書館に今のようなコンピューター検索設備がなかった時代には木製の引き出しがあって、その中にたくさんのカードが並んでおり、1枚のカードにつき1册の本の情報が書かれていました。作品名・著者名で五十音順あるいはアルファベット順に並んだそのカードから、目当ての本を探した人もあったのではないでしょうか。私も学生時代、ずいぶんその引き出しでカードをめくり、本を見つけたものでした。
図書館で役立った理由は以下です。

◆ 五十音順あるいはアルファベット順に並べるさいに、あとから追加・削除が簡単にできる
◆ タイトルは上部、蔵書番号は右側、概要は下部などと決まった情報を定位置に記すことによって、スピーディーな検索ができる
◆ 厚口の紙で、繰り返しめくったり抜き差ししたりしても劣化しにくい

そしてこうした特性から、勉強や仕事の現場でも使われてきました。
雑多な調べものを1枚1項目に記録し、並べ替えて分類するのに最適です。
暮らしの場面でも情報カードは重宝します。
たとえば、料理レシピ。1枚に1つの料理の材料や分量、手順を書いておき、その時使うものをピックアップしたり、時には肉料理・魚料理、前菜・メイン・サラダと分類しておくことで検索性も高まります。

「情報カード」という、なんだか身の周りの情報が組織だってまとまりそうだぞ! と思わせる名前も魅力的ですよね。
なかでも5×3サイズは、手のひらにおさまる小ささでありながら書ける情報量もけっこう多いという利点があります。冒頭に引用した第二十六回のように、ジョッターにはめて使えばポケットからサッと出して迅速に記入できるという利点もあり。

小日向のよく使う5×3カードのうち、コレクトの「補助6ミリ罫」(C-532)は、ほど良くしっかりした厚口の紙であることと、タイトル部分が赤罫に/詳細書き込み部分が水色罫に色分けされているところが優れていると感じます。
使う筆記具を選ばず、6ミリ罫はほどよく細かく記入できて、罫線を無視した大きな文字で書く時には線の印刷が気になりません。
数枚を手帳に挟んでおくだけでもかっこうのメモとなりますが、以下にすぐ行えそうな使途を挙げてみます。

◆ 読書する時のメモ

コレクト 情報カード 5×3 補助6ミリ罫

タイトル部分に本の題名と日付を書いて、気になった部分をメモしていきます。
読書中は栞として使いながら、1册読み終えた時には「本の要点カード」になっています。
気になった部分がたくさんあったら複数枚になりますが、小日向はこれを「できうる限り1枚でおさめる」つもりで書くようにしています。
少なく書くと、あとから気になった部分を探し出すのも簡単だからです。
ここは気になったけど長い! というところは、ページ番号とキーワードだけにする場合も。適宜あとから見やすいように記します。

◆ 観劇などのメモ

コレクト 情報カード 5×3 補助6ミリ罫

鑑賞中に「ああ、この言葉はいいな」「あの仕草は真似したい」「こういう切り返しもあるか〜」といった気づきが色々あるものですが、家に帰った時には「なんだったっけ?」と忘れてしまうもの。
こういう時にジョッターが活躍しますが、写真のように多少の束にして、ダブルクリップで留めておくだけでもなかなか使えます。写真では15枚の束になっています。下の14枚が土台の役割を果たすというわけです。
ダブルクリップは、書きながら移動させると記入スペースを有効に使えます。
席で書く時には周りの人の視界の邪魔にならぬよう、筆記具は手の中にすっぽりとおさまるくらい短く、筆記音のしないものを選ぶことも忘れずに。短い鉛筆や、短いシャープペンシル(特に回転ノック式)が向くようです。
この時にも、タイトル部分には公演タイトルや会場、日付を書いておくと良い情報になります。

◆ 情報の書かれたシールを貼っておく

コレクト 情報カード 5×3 補助6ミリ罫

たとえば小日向の場合は、美味しかった! と思う甘味があった時などに、その製品シールを貼っておきます。製品名・会社名・原材料など書いてあるシールは情報の宝庫。これをそのまま貼っておき、見出しと日付を記しておきます。
同時発生した関連シールも添えておくと、より情報が記憶とリンクされることでしょう。

……といった感じで「本当に取っておきたい情報」を選別し、あとから読みやすいように書いたら、あとはタイトル部分の見出しを元に分類しておきます。
カードはまとめて箱に入れておいても良し、クリップで束ねておいても良し(輪ゴムは経年劣化するので長期保存にはNGです)、関連するところに単体で添えておいても良し。
繰り返し俯瞰する必要があるようなら、フォトアルバム用のクリアポケットファイルも便利です。▽

コレクト 情報カード 5×3 補助6ミリ罫

E・Lサイズの写真サイズより一回り小さい5×3カードは、フォトアルバムにもしっくりなじんで好調に抜き差し・閲覧できます。

色々と記述の楽しさや気軽さ、そして書いたあとの活用度も広がる5×3カード。いずれまたこの場で、より書き込んだり使い回したりする5×3カード使いについて書きたく思います。
情報カードをあれこれ模索することで、日々の情報管理がますます充実することでしょう。

小日向 京(こひなた きょう)

文具ライター。
文字を書くことや文房具について著述している。
『趣味の文具箱』(エイ出版社刊)に「手書き人」「旅は文具を連れて」を連載中。
著書に『考える鉛筆』(アスペクト刊)がある。
「飾り原稿用紙」(あたぼうステーショナリー)の監修など、文具アドバイザーとしても活動している。

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