このところちらほらネットで目にする「神戸ペンショー」という言葉。
これまでに北米やヨーロッパの各地で開催されているペンショー。2013年には北海道でサッポロ・ペンショーが行われたことが記憶に新しく、日本で初めて開催されたペンショーとして話題をさらったものでした。
そして今回の開催地は神戸!
冒頭画像がその概要で、来る2015年12月12日(土)・13日(日)にわたって神戸の「北野工房のまち」で開催されるとのこと。
入場料が一般税込2,000円で2日間参加でき、来場特典には記念文房具とケーキがもらえるという。
そして万年筆の仕組みが分かる組立教室やペン先の調整講座なども実施される「ペン好きのためのイベント」ときたら、これは絶対に何かある!
そこで会の問合せ先にもなっている、ナガサワ文具センターに話を伺ってみました。
小日向「神戸で開催されることになったいきさつは、いかがだったのでしょう?」
ナガサワ広報さん「今回の主催は関西の万年筆愛好会であるY.Y Pen Club様です。一昨年の札幌ペンショー終了後、そちらの主催をされた北ペン倶楽部様とY.Y様との友好関係で、次回開催は神戸でいかがですか? とお声がけがあったそうです」
小日向「なるほど。その地で活動する万年筆愛好会あっての実現なのですね。組立教室や調整講座など、イベントも充実しているようですが、どのようなラインナップでしょうか?」
ナガサワ広報さん「タイムスケジュールはこの通りです。土日それぞれに時間が変わるので御留意ください」
小日向「11時のところにある〝Belomoルーペショー〟って?」
ナガサワ広報さん「Y.Y Pen Clubの親方様(山崎代表)によるイベントで、ベラルーシ製Belomoの10倍ルーペをさらによく見えるようにする改造実習だそうですよ!」
小日向「親方じきじきに! ペン先を知るにはまずルーペからですものね」
ナガサワ広報さん「万年筆を知り尽くしたY.Y Pen Club親方様の『正しい万年筆の選び方講座』も必修です」
小日向「サファリの調整講座も、万年筆が生まれ変わりそう。……ときに、ナガサワ文具センターももちろん参加されるのですよね。ということは……」
ナガサワ広報さん「限定オリジナル商品を販売させていただく予定です。キップレザーシリーズからは、エメラルドグリーンを御用意しています」
小日向「なぬーっ」
やはり限定きたか!
迫る小日向に、その限定色キップレザーの画像を見せてくださいました。
これはハートを揺さぶられまくる……!
1本差し(L)¥3500+税
3本差し(L)¥6000+税
5本差し ¥9000+税
10本差し ¥15000+税
だそうで、定番モデルと同じ価格ではないか。
この色みにはあの万年筆も、この万年筆も合いそうで。
何本差しにしようかしら…と反射的に選びに入る自分がすでにいた。
ヤヴァいです。
さらにヤヴァいことにはもうひとつ、NAGASAWAオリジナルのスケルトン万年筆「Proske(プロスケ)」に、黒をまとった「Black Proske」がペンショーで登場するのだとか。
こちらについての全貌はペンショー当日に……といつになく口ごもる広報さん。さてはよほどの逸品と思われる。
その試作品画像はブログ「文房具カクテル」で見られます。→こちらを要チェック。
記事によると、「ペン先・クリップ・リングからコンバーターの金属部分まで全てBlack IP加工を施しました」とあり、スケルトン万年筆に新風を巻き起こすことは必至。実物を拝むことを楽しみにしています!
神戸ペンショーの会場となる「北野工房のまち」は、かつて北野小学校の校舎だった建物をそのまま再利用した、神戸の製品を紹介する観光スポットでもある場所です。
昭和6年に建てられたという歴史ある近代建築の魅力を味わいながら、万年筆に思いを馳せるひとときを過ごす週末はいかがでしょうか。
きっと新たな発見に満ちあふれる時間となるはずです。
小日向 京(こひなた きょう)
文具ライター。
文字を書くことや文房具について著述している。
『趣味の文具箱』(エイ出版社刊)に「手書き人」「旅は文具を連れて」を連載中。
著書に『考える鉛筆』(アスペクト刊)がある。
「飾り原稿用紙」(あたぼうステーショナリー)の監修など、文具アドバイザーとしても活動している。