2024年6月、ナガサワ文具センターのオリジナル万年筆「Kobe INK物語」のパッケージがよりスタイリッシュに、そしてわかりやすくリニューアルされました。
「Kobe INK物語」は全国のご当地インクの魁として、2007年に「六甲グリーン」が発売されて以来、現在は定番インク86色を数える人気の万年筆インクです。
かつて、万年筆インクといえば「ブラック」「ブルー」「レッド」「ブルーブラック」があれば十分という認識でしたが、これまでの常識を覆した「Kobe INK物語」は、従来の定番インクにはなかった新鮮な色と神戸にまつわる地名とその物語が込められたインクとして、神戸っ子だけでなく全国の万年筆ユーザーの心を鷲掴みにしました。
Kobe INK物語の新しいパッケージ
自宅にある万年筆インクがまだ1本~2本程度なら、机の引き出しやデスクに近い書棚などにインクをおいて置けますが、さらに5本10本と増えていって、部屋に万年筆インクのための専用スペースが必要になった万年筆ファンも多いはずです。
今回のリニュールアルでの大きな特徴は「整理」「管理」するために役立つ工夫がパッケージに現れています。
従来のモデルでは、パッケージの裏側にインク名のみが表記されていましたが、新モデルではパッケージに「インク名」「カラーイメージ」「インクNo」が新しく加わり、それらのインク情報がパッケージ上部に表記されたことで、蓋を開けなくても中のインクがわかるようになりました、これなら複数本の「Kobe INK物語」を愛用するユーザーにとって、実に心強いリニューアルです。
また、これまでインクの解説は別紙として箱の中に同梱されていましたが、パッケージ裏側に表記されたことで、インクのエピソードもダイレクトに見られるようになりました。
さらに、ナガサワ文具センターファンにおなじみの「神戸線画」で描かれた神戸の風景も、今回のリニューアルでデザインが刷新されました。
イラストがシャープになったことと、黒からマットかかった黒地になったことで、パッケージから受ける印象は、サイズは同じはずなのにシュッと引き締まって、少し小さくなったような?錯覚を覚えます。
実際に手に取って比べてもらうと、新しい「Kobe INK物語」に対するナガサワ文具センターの思いが細部にまで感じてもらえるはずです。
筆者のKobe INK物語管理術
これを読んでいるナガサワ文具センターファンの皆さんと同じく、筆者の部屋にも本数を数えることをためらうほどの「Kobe INK物語」が並んでいます。
以前のモデルでは、自分が購入したインクがわからなくなってしまい、同じインクを続けて購入してしまった経験があります。
そこで、市販のレターケースを活用してインクの整理するようにしたら、これは想像以上に便利でパッケージのまま、ほぼジャストサイズで収まり、インクが増えた場合でもレターケースを追加して、スタッキング(積み重ね)することで、押し入れに収納したり、本棚の上に積み上げたりすることもできます。
ただし、上記でも記した通り、旧モデルのパッケージの場合、上から見ると中のインクがわからないために、マスキングテープにインクの名前を記入して貼り付けることで問題を解決してきました。
しかし、今回のリニューアルで、これらの作業が不要になったほか、デザインが統一されたことで、並べた時の視認性が手書きよりも数段アップしました。
この新パッケージなら、同じインクを2度買いする失敗から解放されそうです。
新しいKobe INK物語
永く「Kobe INK物語」とお付き合いしてきたユーザーにとっても、今回のリニューアルは従来のデザインを引き継ぎながら、管理する際の利便性にも役立つ機能が加えられ、新旧どちらのユーザーにも納得してもらえると感じています。
新しいインクを購入したら、まずマスキングテープを使ってインク名を書き込んできた作業がなくなったことは、筆者にとってちょっと寂しい気がしないでもありませんが、新しい「Kobe INK物語」のパッケージを愛でながら、次はどんな色のインクが発売されるのか思い描く時間に充てたいと思っています。
筆者プロフィール
出雲義和・フリーランスライター
文房具を中心に様々なジャンルで執筆活動を行うほか、テレビやラジオにも出演。様々な視点で文房具の魅力や活用術を発信中。
works:雑誌書籍「趣味の文具箱」「ジブン手帳公式ガイド」「無印良品の文房具。」他、web「WEZZY」「マイナビおすすめナビ(監修)」他