オフィスの床下配線とは?規模別に見るメリット・デメリット

近年のオフィスでは、パソコンや複合機などの機器類が増え、配線の取り回しに悩むケースが多く見られます。そこで注目されているのが、床下に配線スペースを設ける「床下配線(OAフロア)」です。床上にケーブルが露出しないため、見た目がスッキリすると同時に、安全性も向上するというメリットがあります。しかし、その反面、導入費用がかかるなどのデメリットも存在します。

実は弊社の本社オフィスも床下配線を導入しております。導入前は配線がジャマで見栄えも悪いオフィスでしたが、今ではスッキリしております!

本日は、オフィス規模を「5人」「20人」「100人」の三つに分け、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

1. 床下配線の基本メリット・デメリット

1-1. 床下配線のメリット

  • 配線を隠せるので見た目がスッキリ
    ケーブルが露出せず、来客から見える部分も整理された印象に。
  • 転倒・火災リスクの低減
    足元をケーブルが横切らないのでつまずきにくく、被覆の摩耗なども減らせる。
  • レイアウト変更に対応しやすい
    床下に十分な配線スペースがあれば、機器追加や席替え時の工事が楽になる。

1-2. 床下配線のデメリット

  • 初期導入コストが高い
    二重床の施工が必要なため、資材費や工事費がかさむ。
  • 床下スペース確保で天井高さが減る
    5~10cm程度のかさ上げでも、室内が狭く感じられる場合もある。
  • メンテナンスに床パネルの取り外しが必要
    一部配線にトラブルが起こった場合、点検のためにパネルを外す手間が増える。

2. 5人規模オフィスでの床下配線

2-1. メリット

  • 配線整理による安全性向上
    人数が少なくても、足元のケーブルを床下に収められれば、つまずきリスクを低減。
  • 見た目の統一感を得やすい
    小規模オフィスほど空間が限られているため、床をスッキリさせる効果は高い。

2-2. デメリット

  • コストが割高になる可能性
    床下配線の施工費は最低限必要なので、人数が少ないほど一人あたりの負担が大きくなる。
  • メンテナンス面のメリットが少ない
    もともと配線本数が少なく、配線変更も頻度が低い場合は、床下配線の恩恵を十分に活かしにくい。

2-3. おすすめ配線方法

  • アンダーカーペット配線やケーブルモールの活用
    施工費をかけずにケーブルをある程度整理できる。モールやカーペット下にケーブルを通せば見栄えも損ねにくい。
  • 床下配線は慎重に検討
    小規模オフィスなら、コストとメリットを天秤にかけた上で導入するかを決めると良い。

3. 20人規模オフィスでの床下配線

3-1. メリット

  • 安全性・美観の向上がより重要に
    人数が増えてケーブルが多くなる分、つまずき防止や見た目の改善効果は大きい。
  • レイアウト変更への対応がしやすい
    席替えやプロジェクトチームの増設など、中規模オフィスでは意外と動きがある。

3-2. デメリット

  • 施工費がそれなりにかかる
    面積が広くなるほど、床下配線のための費用は高くなる。
  • 大きなレイアウト変更時には工事が必要
    床パネルを外して配線し直す手間は発生。ただし、露出配線をいちから組み直すよりはラクな場合が多い。

3-3. おすすめ配線方法

  • 本格的なOAフロアの導入
    予算に余裕があるなら、床下配線を導入する価値は大きい。
  • 部分導入も検討
    全面ではなく、一部だけ床下配線を採用する手もある。例えば、執務エリアのみOAフロアにして、会議室や共有スペースは別の方法で配線を処理するなど。

4. 100人規模オフィスでの床下配線

4-1. メリット

  • 大量の配線を一括管理できる
    大規模オフィスでは膨大なLANケーブルや電源ケーブルを床下で整理できるのは大きな利点。
  • メンテナンスとレイアウト変更が大幅にラクになる
    社員の異動・部署再編なども日常的に発生するため、床下配線があると長期的にコストを抑えられる。
  • 美観と安全性の確保
    大勢が行き交うフロアで露出配線を無くすことで、転倒事故を防ぎ、見た目も清潔感を保ちやすい。

4-2. デメリット

  • 初期費用・施工期間は大きくなる
    床の広さに比例して施工費が増え、工期も長くなる可能性がある。
  • 原状回復費が高額になる場合も
    退去時にフロアを元に戻す必要がある賃貸物件では、撤去費用を考慮する必要がある。

4-3. おすすめ配線方法

  • フリーアクセスフロア(床下に電源や配線、空調設備などを収納できる二重床の床材)の採用を強く推奨
    床下に十分な空間を確保できる支柱タイプのOAフロアがベター。
  • オフィス設計の一環としてトータルに検討
    空調や照明レイアウトなども含めて床下を活用することで、より快適なオフィス環境を実現しやすい。

5. まとめ

  • 5人規模: 床下配線によるメリットが小さいため、コストパフォーマンスが低い可能性が高い。モールやアンダーカーペット配線の活用を検討しよう。
  • 20人規模: メリット・デメリットを比較検討しつつ、レイアウト変更が想定されるなら床下配線を導入する価値が高い。
  • 100人規模: 床下配線はほぼ必須とも言える。安全性や美観、将来のレイアウト変更への対応など、さまざまな面で恩恵が大きい。

オフィスの規模や用途によって最適な配線方法は異なりますが、床下配線を導入すれば、転倒リスクの低減や見た目の向上など多面的なメリットを得られます。導入コストとメンテナンス性を総合的に判断し、自社のオフィス環境に合わせた最適な配線方法を選択しましょう。

オフィスレイアウト神戸では、小規模オフィスから大規模オフィスまで幅広く床下配線の実績があります。
導入を検討されている企業様はぜひお気軽にご相談ください。



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