オフィスレイアウト設計 フレキシブルオフィスとは 定義と成功事例から学ぶ最新トレンド

働き方の選択肢が増えた今、固定席中心のオフィスでは「集中できない」「会議室が足りない」「出社率に席数が合わない」といった課題が顕在化しています。

こうした課題を解決するコンセプトとして注目されているのがフレキシブルオフィスです。

フレキシブルオフィスとは何か

定義と背景

フレキシブルオフィスとは、業務内容・人数・時間帯に応じてレイアウトや席の使い方を柔軟に切り替えられるオフィスの総称です。固定席に縛られず、集中・協働・発散・学習などの行動に合わせた空間を用意し、日々の運用で最適化していきます。

ABWやフリーアドレスとの違い

  • ABW(Activity Based Working):活動に合わせて最適な場を選ぶ設計思想。レイアウトの考え方。
  • フリーアドレス:固定席を持たず席を自由に選ぶ運用ルール。席の使い方。
  • フレキシブルオフィス:上記を含むより広い概念。レイアウトと運用、設備を統合して機能させる枠組み。

フレキシブルオフィスが注目される理由

生産性とエンゲージメントの向上

  • 集中タスク向けの静穏な席と、議論向けのにぎやかな席を分けることで、切り替えコストを低減
  • 1on1や少人数会議の適正化で意思決定のスピード向上

コストの最適化

  • 出社率に合わせた席数と多目的エリアの併用で坪効率を改善
  • 会議室の適正サイズ化やブース導入で空室ロスを縮小

採用・定着とウェルビーイング

  • 多様な働き方へ対応する空間は候補者への訴求力が高い。
  • カジュアルな交流を生むラウンジ・カフェスペースで心理的安全性を醸成。

BCPと分散化

  • サテライト・在宅・本社のハイブリッド運用で単一点障害を回避

レイアウト設計の基本思想

ゾーニングの4領域

  • フォーカス:集中席、個別ブース、フォンブース。
  • コラボ:プロジェクトテーブル、ホワイトボード壁、スタンドミーティング。
  • ソーシャル:ラウンジ、カフェ、タッチダウン席。
  • ラーニング:小セミナールーム、1on1ルーム、資料閲覧コーナー。

動線設計と席数の考え方

  • 出社率、在席率、会議時間帯のピークを踏まえて席種の構成比を決定。
  • 来客動線と社内動線を分け、受付〜会議室〜バックオフィスをわかりやすく。

音環境と防音

  • 電話・Web会議はフォンブースへ誘導。
  • 吸音パネル、天井の吸音材、床のカーペットで残響を抑制

光・空調・温熱快適

  • 窓際の眩しさ対策、間接照明と調光で画面反射の低減
  • 空調の風量バランスと局所冷え対策で長時間快適に。

具体レイアウトと家具の選び方

メインワークエリア

  • ベンチデスク:フリーアドレスの基本。配線を中央溝に集約。
  • カフェ型席:軽作業や打ち合わせのタッチダウンに最適。
  • ハイテーブル:立ち会議や短時間の集中に。

会議・プロジェクトエリア

  • 小会議室(2〜4名):最も稼働が高い。数を厚めに。
  • 中会議室(6〜8名):AV機器と遮音を確保。
  • プロジェクトルーム:可動パーテーションで柔軟に。
  • 1on1ルーム:顔の見え方と音漏れを最優先。

集中ブース・フォンブース

  • Web会議の常態化に伴い、1人用ブースは必須級。
  • 換気・照度・机天板奥行き・モニターアーム可否をチェック。

ラウンジとウェルビーイング

  • 植物(オフィスグリーン)や木目素材で回復感を演出。
  • ラグやソファでゾーンの性格を明確に。

ラグジュアリーオフィス家具の活用

  • 来客・採用の要所はマテリアルと質感で印象を最適化。
  • メンテ性と耐久性を加味してTCOで評価

ICTと設備計画

配線・ネットワーク・OAフロア

  • 無線主体+要所の有線でハイブリッド構成
  • OAフロアで将来的なレイアウト変更に追随。

会議室AVとハイブリッド会議

  • マイクアレイ・スピーカー・カメラ角度・遮音の4点セットで品質を担保。
  • 大型モニターと持ち込みPCの即接続を標準化。

セキュリティと入退室

  • エリアごとに入退室権限を分割。来客はビジター管理で記録。
  • リモートワーク時はゼロトラスト発想で端末と通信を保護。

センサーとデータ活用

  • 座席センサーや会議室予約で稼働率を見える化し、面積や席種を最適化。

電気・照明・空調

  • ゾーンごとの回路分け、調光・スケジューリングで省エネと快適性を両立。

施工と運用のポイント

工事区分とスケジュール

  • 内装工事:床・壁・天井・塗装・クロス・床上げ(OA)。
  • パーテーション工事:可動・固定、防音仕様の選定。
  • 電気・照明・空調工事:回路、コンセント、増設や移設。
  • 配線・ネットワーク・LAN工事:ラック、ケーブルマネジメント。
  • サイン・看板工事:来客導線のわかりやすさ。

原状回復を見越した設計

  • 床や壁のダメージ最小化を意識し、退去時コストを圧縮。

ルール設計と運用

  • 席予約ルール、音量ガイドライン、清掃・リセットの当番制。
  • 観葉植物の維持管理を含む見栄えの再現性を担保。

防災と安全

  • 家具の転倒防止、ガラス飛散防止、避難動線の明確化。

コストと費用感の考え方

初期費用の内訳例

  • 家具:デスク、チェア、ブース、収納。
  • 内装・パーテーション:床・壁・天井・造作。
  • 電気・照明・空調:回路、器具、スイッチング。
  • 配線・ネットワーク:スイッチ、AP、ケーブル。
  • AV・会議:モニター、カメラ、マイク。
  • サイン・セキュリティ:入退室、表示類。

ランニングコストとTCO

  • 清掃・消耗品、グリーンの維持、クラウドツール、保守。

簡易ROI試算フレーム

  1. 現状の坪効率出社率を測る。
  2. 席種の最適化で見込める面積削減または人員増収容を試算。
  3. 会議のリードタイム短縮や移動削減など人時生産性の効果を金額化。
  4. 初期費+増分ランニングを3〜5年のTCOで比較。

導入の進め方ロードマップ

現状把握と要件定義

  • 出社率、在席率、会議室稼働、電話回数、職種別業務を調査。

コンセプト策定と基本設計

  • 働き方の将来像・ブランド体験・来客導線を定義し、基本プランへ。

パイロット導入と検証

  • 小規模ゾーンで試行し、データで席種とルールをチューニング。

全社展開と定着化

  • 運用ガイド、予約ルール、定期レビューで改善を継続。

よくある質問

フリーアドレスにしただけで十分ですか

席を自由化するだけでは不十分です。音環境、会議室のサイズ、ブースやラウンジの比率、ICTとルールが揃って初めて機能します。

席数はどう決めるべきですか

ピーク時在席率の実測に基づき、固定席・集中席・ブース・コラボ席の構成比で設計します。全員分の常設席は必須ではありません。

騒音が心配です

ゾーニングと素材、ブース導入、Web会議の運用ルールで解決可能です。吸音・遮音をセットで考えます。

セキュリティは弱くなりませんか

入退室の権限分割、来客の動線分離、端末と通信のゼロトラスト設計で強化できます。

オフィスレイアウト神戸の対応メニュー

当社は「オフィスのことならだいたい何でも解決」を掲げ、計画から施工、運用までワンストップで支援します。

提供サービス

  • オフィス移転、オフィスレイアウト設計、オフィス家具、ラグジュアリーオフィス家具
  • オフィス内装工事、パーテーション・間仕切り工事、電気・照明・空調工事
  • 配線・ネットワーク・LAN工事、OAフロア工事、サイン・看板工事
  • オフィスセキュリティ、オフィスクリーニング、オフィスの地震・防災対策
  • 物件探し支援、原状回復工事、オフィスグリーン、ノベルティ制作

まずは無料相談

「自社に合う席数やゾーニングが分からない」「費用感から知りたい」など、どの段階からでもお気軽にご相談ください。現状把握〜基本設計〜見積〜施工〜運用改善まで、目的と予算に合わせた最適解をご提案します。



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