「小ロット ノベルティ」「少ない数量から」「1個から 名入れ」「短納期 オリジナルグッズ」などのニーズに応え、少量から作れるノベルティ制作の要点とサービスの選び方を、制作現場の視点でまとめました。
最後に比較早見表とチェックリストもご用意!ぜひ参考にしてみてください。

小ロットノベルティが選ばれるときって?
在庫リスクを避けたい
- 保管スペースや廃棄リスクを抑えたい
- イベントや展示会ごとに必要数量が異なる
- まずはテスト配布で反応を見たい
パーソナライズや少数多品種に対応したい
- 名前・日付・担当者別など可変情報の名入れ
- 小規模コミュニティや部活動、社内配布などスモールユース
小ロット対応サービスの主なタイプ
オンデマンド印刷系
- 方式例:インクジェット、昇華転写、UVプリント、トナー転写
- 特徴:版が不要。1個〜フルカラー短納期に強い
- 代表アイテム:Tシャツ、マグカップ、スマホケース、アクリル系
既製品名入れ系
- 方式例:パッド印刷、シルク印刷、レーザー刻印
- 特徴:本体は既製品。名入れのみ実施。単色ロゴに強い
- 代表アイテム:ボールペン、エコバッグ、タンブラー、USB
グッズ工房・クラフト系
- 特徴:アクリル・缶バッジ・ステッカーなど少数多品種に最適
- データさえ整えば1デザインから量産までスムーズ
印刷方式で見る小ロットの向き不向き
印刷方式にも様々な種類がありますが、その印刷方式によって、小ロット生産の向き不向きがあります。
インクジェット/昇華/UVの長所・注意
- 長所:初期費用ほぼゼロ、フルカラー、短納期
- 注意:素材や濃色地では前処理が必要な場合あり、耐摩耗は用途により差
シルク・パッド印刷の長所・注意
- 長所:単色ロゴがくっきり、量が増えるほど単価が下がる
- 注意:版代が発生しやすく極小ロットでは割高になることがある
レーザー刻印の長所・注意
- 長所:高級感、細線に強い、インク不使用で環境配慮
- 注意:刻印できる素材・色味に制約がある
小ロットのコスト構造を理解しよう
- 初期費(版・治具・色替え):オンデマンドはほぼ不要、版を使う方式は発生しやすい
- 製品単価:数量が増えるほど逓減。小ロットでは割高になりやすい
- 加工・梱包費:個包装や台紙付け等で加算
- 送料・分納:複数拠点納品は追加費用に注意
総額の目安式:総額 = 初期費 +(単価 × 数量)+ オプション加工 + 送料
コストを下げるコツ
- 片面・単色に寄せる/サイズや素材を統一する
- デザインをまとめて入稿し、同時進行で段取りする
- 納期に余裕を持つ(特急は割増になりやすい)
最低ロット別おすすめアイテム
1個〜OK(試作・先行販売に)
- Tシャツ・パーカー(インクジェット)
- マグカップ(昇華)
- スマホケース(UV)
- アクリルキーホルダー・スタンド(UV)
10〜30個目安(小イベント・社内配布に)
- 缶バッジ・ステッカー
- ボールペン名入れ・メモ帳
- ハンドタオル・マイクロファイバー
50〜100個目安(展示会・営業配布に)
- トートバッグ(シルク)
- ボトル・タンブラー(レーザー刻印)
- 除菌ウェット・ポケットティッシュ台紙印刷
納期の目安と入稿の注意点
- 標準納期:仕様や数量にもよるが、概ね3〜10営業日が目安
- 繁忙期:年度末・展示会シーズンは前倒し手配を推奨
- データ要件:300dpi相当、塗り足し3mm、文字のアウトライン化、特色指定は事前相談
- 色再現:本機校正やサンプル写真確認で「想像と違う」を予防
よくある失敗と回避策
- 解像度不足:入稿前に実寸で100%表示しピクセル粗れを確認
- 予算超過:サイズ・色数・個包装の優先順位を明確化
- 色ブレ不安:本機校正または重要面のみ色見本を準備
サービス比較早見表
サービスタイプ | 最低ロット目安 | 短納期の強さ | 初期費用(版代) | 単価の傾向 | 向いている用途 |
---|---|---|---|---|---|
オンデマンド(インクジェット/昇華/UV) | 1個〜 | 強い | ほぼ不要 | 小ロット割高・中ロット以降逓減 | フルカラー少量、試作、EC少量運用 |
既製品名入れ(パッド/シルク) | 20〜50個〜 | 中程度 | 発生しやすい | 数量増で大幅逓減 | 営業配布、定番ノベルティ大量 |
レーザー刻印 | 10個〜 | 中〜強 | 不要 | 中程度(高見え効果) | 高級感、記念品、社内表彰 |
グッズ工房系(缶バッジ/アクリル等) | 1〜10個〜 | 強い | 不要 | 少数多品種に最適 | サークル、同人、コミュニティ配布 |
発注フローとチェックリスト
基本フロー
- 用途やターゲット、配布シーンはどんなときかなどの情報整理
- アイテム選定・概算見積
- 入稿データ作成・データチェック
- 必要に応じて校正・サンプル確認
- 本生産・検品・梱包
- 納品・分納・在庫管理
チェックリスト
- 数量(最低ロット/予備含む)
- 納期(納品希望日・分納の有無)
- デザイン仕様(片面/両面、色数、可変の有無)
- 梱包(個包装・台紙・OPP・セット組)
- 配送(複数拠点・時間帯指定・伝票形式)
- 色再現(DIC/PANTONE参照、写真仕上がり優先など)
まとめ
小ロットの肝は「版が不要な方式を活かす」「仕様を絞ってコストを最適化する」「納期に余裕を持つ」の3点です。まずは1個〜の試作や少数多品種で反応を見て、効果が出たら増産へ。目的と配布シーンに最適化したノベルティで、ムダなく成果につなげましょう。