「イベントまで時間がない」
「見積もりは取ったけれど間に合うか不安」
そんな“急ぎ案件”を救うために、ノベルティ制作の最短納期の目安と、今日から使えるスケジュール管理術を一つにまとめました。小ロット対応・スピード重視の実務視点で解説します。

急ぎでも間に合う結論
最短の現実解
- 既製品無地を即納:在庫があれば当日〜2日で出荷。
- 簡易名入れ:レーザー刻印や素押しはデータOK後 1〜3日が目安。
- フルカラー名入れ:UVインクジェットや転写は 3〜7日が目安。
- 版が必要な印刷:パッドやシルクは 5〜10日、多色や広面積はさらに余裕を。
短縮の鍵
- 在庫が厚いアイテムを選ぶ(ボールペン、エコバッグ、タオル、アクリル、缶バッジなど)。
- 校正を簡易にする(PDF校正や既製サンプルで代替)。
- 入稿を一発OKにする(後述チェックリストを活用)。
印刷方法別の最短納期目安
レーザー刻印と素押しや箔押し
- 目安:1〜3日
- 向き:金属ボールペン、ステンレスタンブラー、革小物
- 注意:単色データの線幅と文字サイズに配慮(細すぎると欠けやすい)
UVインクジェットと転写
- 目安:3〜7日
- 向き:樹脂・アクリル・木製品、フルカラー表現
- 注意:白版の有無とヘアライン素材への発色確認
パッド印刷とシルク印刷
- 目安:5〜10日
- 向き:曲面ボールペン、マグ、エコバッグなど量産
- 注意:版の作成時間と乾燥工程、色ブレ対策の色見本共有
昇華転写と刺繍
- 目安:5〜10日
- 向き:ポリエステル生地のフルカラー、キャップ・ウェアのロゴ表現
- 注意:糸色指定や縫い密度による時間差に留意
紙もののオンデマンドとオフセット
- オンデマンド:名刺やフライヤーは1〜3日
- オフセット:部数や加工で3〜7日
- 注意:断裁・折り・PP貼りなどの後工程がボトルネックになりやすい
逆算で考えるスケジュール管理術
3日納期の逆算テンプレート
- 初日朝:アイテムを在庫優先で決定、入稿テンプレートを取得。
- 初日午前:完全データで入稿、同時に配送先や時間指定を確定。
- 初日午後:簡易校正(デジタル)で即時承認。
- 2日目:印刷・加工・検品。
- 3日目:出荷→指定会場へ午前着指定。
7日納期の逆算テンプレート
- 初日:見積・在庫確保・データ方針確定。
- 2日目:入稿・色や素材見本の最終確認。
- 3〜5日目:版作成・印刷・乾燥・加工。
- 6日目:検品・梱包・出荷。
- 7日目:納品・スペア保管の手配。
14日納期の逆算テンプレート
- 初日〜2日目:仕様確定・正式入稿。
- 3〜4日目:現物校正(必要時)。
- 5〜11日目:量産・後加工。
- 12〜13日目:検品・梱包・出荷。
- 14日目:納品・予備の配布準備。
入稿を一発で通すチェックリスト
ロゴと書体の整備
- ベクターデータ(AIまたはPDF)で文字はアウトライン化
- 線は最小線幅を遵守、塗り潰しの最小サイズも確認
色の指定
- PANTONEやDICなどの色番号を明記
- フルカラーはCMYK値を指定、RGB入稿は避けるか事前合意
画像の解像度
- 実寸で350dpi以上を目安、透過PNGやTIFFを推奨
配置と安全域
- 印字可能範囲に収め、塗り足しや余白の指示を明確に
入稿の形式
- 支給フォルダにデータ・プレビュー・指示書を同梱
- データ名に品名_色_数量_納期などを付けて混乱を回避
納期短縮の実務テクニック
アイテム選定で近道
- 在庫が厚い定番を選ぶ(ボールペン、ふせん、タオル、アクリル、缶バッジ)。
- 印刷難易度が低い素材を選ぶ(段差や凹凸が少ない面)。
印刷方法の切替
- 多色予定ならUVインクジェットに切り替えて版作成を回避。
- 金属や革系はレーザー刻印や素押しでスピード優先。
校正の設計
- 既製色サンプルや過去実績で合意できる場合は現物校正を省略。
- どうしても不安なら一部先行試作を最短で確認。
納品の最適化
- 分納でイベント初日分を先出し。
- 会場直送は受取窓口・搬入口・日時を明記。
小ロット即納に強いおすすめカテゴリ
文具の定番
- ボールペンやシャープペン:レーザーやパッドでスピード仕上げ。
- ふせんやメモ:オンデマンドで短納期量産が可能。
ドリンクまわり
- ステンレスタンブラー:刻印なら短納期、フルカラーはUVで。
- ボトルやマグ:印刷方法で納期が変わるため初手に方針決定。
バッグとタオル
- エコバッグ:1色シルクは早め、フルカラーは転写で逆転可能。
- ハンドタオル:既製色+ワンポイント刺繍でスピード重視。
アクリルと缶バッジ
- アクリルキーホルダー:UV+レーザー加工で見栄えと速さを両立。
- 缶バッジ:オンデマンド制作で小ロット短納期に強い。
遅延要因と回避策
繁忙期の負荷
- 年度末・新年度・大型連休前は設備稼働が逼迫。在庫確保を先に。
天候と物流
- 台風や大雪での遅延に備え1日以上のバッファを取る。
データ不備
- 再入稿で一日ロスは珍しくない。入稿前チェックでゼロに。
在庫欠品
- 色替えや代替品を第二希望・第三希望まで決めておく。
関連キーワードの整理
検索ニーズを押さえる言い回し
- ノベルティ 短納期
- ノベルティ 即日
- 名入れ 最短
- 小ロット ノベルティ
- 在庫あり ノベルティ
- 入稿 締切 ノベルティ
- レーザー刻印 納期
- UV印刷 納期
- シルク印刷 納期
- イベント 配布 間に合う
まとめ
短納期のノベルティ制作は「在庫」「印刷方法」「校正方式」「入稿精度」の四点で決まります。急ぎの時ほど、在庫が厚い定番アイテムを選び、版の要らない工法を優先し、校正を簡易化、そして入稿データを一発OKに整える——この流れで3〜7日の納期でも現実的に間に合わせることが可能です。あとは逆算スケジュールで関係者の合意を素早く取り付け、配送条件まで初日に固めること。これだけで“間に合う確率”は大きく上がります。