こんにちは、オフィスレイアウト神戸です。
オフィスのレイアウト変更や移転の際、もっとも多くの担当者様が頭を抱える問題、それが「配線(ケーブル)」です。
「デスクの足元がコードでぐちゃぐちゃになっている」
「レイアウトを変えたいけれど、電源の位置が決まっていて動かせない」
「OAフロア(床上げ)にしたいけれど、天井が低くなるのが嫌だ(または予算が合わない)」
このようなお悩みをお持ちではないでしょうか?
実は、オフィスの配線問題は、床ではなく「天井」を活用することで劇的に改善できる場合があります。

今回は、オフィスのプロが教える「天井配線」の活用法、メリット・デメリット、そして具体的な導入方法について詳しく解説します。
1. なぜ「天井配線」が選ばれるのか?床配線の限界
通常、オフィスの電源やLANケーブルは、床下のコンセントや壁から引っ張ってくることが一般的です。しかし、従来の「床配線」だけでは以下のような問題が発生しがちです。
- つまずき事故のリスク: モールで隠していても、少しの段差で転倒する恐れがあります。
- 掃除がしにくい: ケーブル周りにホコリが溜まり、トラッキング現象(火災の原因)のリスクが高まります。
- レイアウトの固定化: コンセントの位置に合わせてデスクを置くしかなく、自由な配置ができません。
これらを解決する手段として「OAフロア(二重床)」が人気ですが、工事費用が高額になったり、建物の構造上施工が難しいケースもあります。そこで注目されているのが、「天井から配線を下ろす」という方法です。
2. 天井からどうやって電源を持ってくる?主な2つの方法
「天井から配線」といっても、ケーブルが空中にぶら下がっているだけでは見栄えが悪く危険です。オフィスでは主に以下の方法で施工します。
① 配線ダクト(ワイアリングダクト)やレールを使用する
天井に照明用のレールや専用のダクトを取り付け、そこから必要な場所にコンセントプラグを下ろす方法です。デザイン性が高く、カフェ風のオフィスやクリエイティブな現場で好まれますが、一般的な事務オフィスではあまり採用されません。
② 「配線ポール(サービスポール)」を使用する【推奨】
一般的なオフィスで最も採用されているのがこの方法です。
天井から床に向かって、1本の柱(ポール)を立てます。このポールの中を通して、天井裏にある電気配線やLANケーブルをデスクの天板の高さや足元まで持ってくる仕組みです。
「オフィスの真ん中に柱のようなコンセントがあるアレ」と言えば、イメージが湧く方も多いのではないでしょうか。これを専門用語で「OAポール」や「配線ポール」、「サービスポール」と呼びます。
3. 天井配線(配線ポール)導入のメリット・デメリット
導入を検討する際は、良い面だけでなく注意点も理解しておくことが大切です。
メリット
- 床がスッキリし、安全性が向上する
床を這うケーブルがなくなるため、歩行の邪魔にならず、つまずき事故を防げます。掃除機もかけやすくなります。 - デスク配置の自由度が高い
壁際から電源を取る必要がないため、部屋の中央に島型(アイランド型)のデスク配置を作る際に最適です。 - OAフロア工事より安価な場合が多い
床全体を上げる工事に比べ、必要な箇所にポールを立てる工事の方が、コストを抑えられるケースが多いです。
デメリット
- 視界にポールが入る
天井から床までポールが立つため、どうしても視界に入ります。開放感を最優先したい場合は、ポールの色を壁やデスクに合わせるなどの工夫が必要です。 - 簡単に位置はずらせない
「やっぱりここじゃない場所にしたい」と思った場合、天井裏の配線工事とポールの移設工事が必要になります。事前のレイアウト計画が非常に重要です。
4. 天井配線工事の流れと注意点
天井配線を行うには、電気工事士の資格を持ったプロによる施工が必要です。DIYで行うことはできません。
導入の流れ
- 現地調査: 天井裏の状況(点検口の位置、梁の位置など)を確認します。
- レイアウト設計: デスクをどこに置き、どこにポールを立てるかを決めます。
- 配線工事: 天井裏にケーブルを通し、指定の位置に天井から穴を開けてケーブルを下ろします。
- ポール設置・結線: ポールを固定し、コンセントやLANポートを設置します。
テナントビルならではの注意点
賃貸オフィスの場合、「B工事(ビル指定業者が行う工事)」に区分されるか、「C工事(入居者が自由に業者を選べる工事)」になるかの確認が必要です。
また、退去時には原状回復義務(天井の穴を塞ぐなど)が発生することも忘れてはいけません。
5. まとめ:神戸での配線整理・レイアウト変更はお任せください
オフィスの配線問題は、単に「隠す」だけでなく、「使いやすさ」と「安全性」を同時に解決する必要があります。
「ウチのオフィスはOAフロアにできないから…」と諦める前に、ぜひ天井配線(配線ポール)という選択肢を検討してみてください。足元のケーブルが無くなるだけで、オフィスは見違えるほど広く、快適になります。
オフィスレイアウト神戸では、お客様のオフィスの現状を確認し、床配線が良いのか、天井配線が良いのか、最適なプランをご提案いたします。
「配線がごちゃごちゃして困っている」「ポールの設置費用を知りたい」など、まずはお気軽にご相談ください。
